はじめに
マレーシアのクアラルンプール国際空港(KLIA1)は、東南アジア有数のハブ空港であり、ABTCカード(APECビジネストラベルカード)を利用したスムーズな出入国が可能な空港の一つです。
KLIA1はマレーシア航空、ANA、JALなどのフラッグキャリアやフルサービスキャリア便が発着するメインターミナルで、ABTCカード保持者は「APEC」と表示された優先レーンを利用できます。

【この記事を書いた人】
よしもと国際行政書士・社会保険労務士事務所 代表
行政書士・社会保険労務士
吉本 祐樹(Yuki Yoshimoto)
この記事では、ABTC専用・優先レーンの場所、審査時間、一般レーンの利用体験、MDAC登録方法、KLIA2への移動手段まで詳しく紹介していきます。
入国時の流れ マレーシア・クアラルンプール国際空港(KLIA1)
到着後、各到着ゲートからエアロトレインで入国審査場がある建物へ移動します。


入国審査場へ進むと、一般入国レーンと同じフロアにABTC専用レーンが設置されています。クアラルンプール空港の入国審査レーンはかなり数が多くどれがABTCレーンなのか分かりづらいです。
一般レーンと同じフロアにある49、50番の「 APEC」表示の入国審査レーンを利用します。下記の看板が入国審査レーン前にあります。

どのレーンに進めばよいか分からないときは、係員にABTCカードのスマホ画面を見せて「APEC」と伝えると、スムーズに案内してもらえます。
一般レーンは大行列ができていましたが(約20~30分待ち)、ABTC専用レーンは5分程度で入国できました。
ABTC優先レーンの審査時間:およそ5分(ビジネスクラスと共用)
必要書類:パスポート+ABTCカード

(図:KLIA1ターミナル到着階見取り図、ANAホームページより)
出国時の流れ マレーシア・クアラルンプール国際空港(KLIA1)
出国時は、各航空会社のチェックインを済ませ、荷物を預けた後、フロア中央にある出国審査場へ向かいます。
チェックインフロア中央には、搭乗券を読み込ませる機械が3レーン並んでおり、搭乗券を読み込ませてゲートが開いたら、下の階にある出国審査フロアへ降ります。
ABTCカードを利用する場合は、一般レーンと同じフロアにある「APEC」「DIPLOMATIC」表示の出国審査レーンを利用します。
APEC(ABTC)対応レーンの位置は、出国審査フロアの左側にありました。
ただし、レーン番号や配置は日によって変わる可能性があるため、当日は審査台上の電子表示で「APEC / DIPLOMATIC」と表示されているレーンを確認して、そのレーンに並ぶのが確実です。
セキュリティチェックの優先レーンは、ありませんでした。入国審査の場合のみ、優先レーンを利用できます。
審査時間:2〜3分(2025年8月利用時)
必要書類:パスポート+ABTCカード

(図:KLIA1出発階見取り図、ANAホームページより)
一般レーン(自動化ゲート)の流れと所要時間 KLIA1
2025年の年末に、プライベート旅行でマレーシアへ遊びに行った際に、マレーシア空港の出国では、一般ゲートで自動化ゲート(Automated Gate / e-Gate)が利用できました。
※入国時には、自動化ゲートではなく有人の審査レーンに並びました(もしかすると、自動化ゲートを利用できたのかもしれませんが、よくわかりませんでした、所要時間20~30分)
流れはシンプルで、以下の2ステップで完了しました。
①パスポートを機械に読み取らせる
②顔写真(顔認証)の撮影
※指紋の採取はありませんでした
混雑状況(体験メモ)
利用日時:金曜日 13:00頃
所要時間:程度5分で終了
体感:比較的空いていた、とてもスムーズだった
※空港や時間帯、運用変更で手順や混雑状況は変わることがあるため、時間にゆとりをもって、当日は現地案内に従ってください。
出国審査後の流れ(移動と保安検査)
出国審査を終えた後、利用する搭乗ゲートによっては、エアロトレイン(空港内電車)でターミナル移動が必要になる場合もあります。電車を待って乗車し、降りるまでに10分程度は見ておくと安心です。
なお、保安検査は出国前に行われず、搭乗ゲートに入る際に実施されます。搭乗時間が近づくと行列になり、列もなかなか進まないことがあります。
そのため、ラウンジ等でゆっくりしすぎると、搭乗直前にバタバタする可能性があります。搭乗時間の20分前には搭乗ゲートに到着しておくと安心です。
MDAC(マレーシアデジタルアライバルカード)の登録
マレーシア入国には、デジタルアライバルカード(MDAC)の事前登録が必要です。
未登録だと、入国審査前に空港端末で入力する必要があり、時間を取られる場合があります。
登録方法
公式サイト:Malaysian Digital Arrival Card (MDAC)
登録可能期間:出発72時間前から入国審査を受けるまでの間にWeb登録が必要です
入力内容:氏名・パスポート番号・入国日・滞在先住所など
備考:実際の入国審査ではMDACの提示は求められませんでしたが、念のため、入国審査の際にメールをすぐに提出できるようにしておきましょう
KLIA1 ⇄ KLIA2ターミナル間の移動方法
クアラルンプール国際空港では、KLIA1(第1ターミナル)とKLIA2(第2ターミナル)がかなり離れています。そのため、トランジットのためにターミナル移動をする場合には、一度入国手続きをして、荷物を受け取った後に、別のターミナルに移動する必要があります。
例えば、マレーシア航空でマレーシアに来て、その後エアアジアでインドネシアへ移動するような場合は、いったんKLIA1でマレーシアに入国したのち、KLIA1からKLIA2にターミナル移動する必要があります。
クアラルンプール空港は敷地が広大なため、徒歩でターミナル移動すること困難です。そのため、ターミナル間をつなぐバス(無料)、電車(有料)、Grab(有料)を利用して移動するのが一般的です。
私は、バスで移動しましたが、所要時間は約10~15分くらいでした。
そこから海外へ移動する場合は、再度チェックイン、セキュリティ、出国審査が必要になりますので、トランジットの所要時間は少なくとも3~4時間以上は確保しておいた方が安全です。
💡 注意点
・ターミナル間の移動でも、再度保安検査が必要です。
・乗り継ぎ時間は3~4時間以上を確保しましょう。
KLIA1でのABTCカード利用まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 専用レーン位置(入国) | 「 APEC 」表示があるレーンを使用、49・50番レーンがAPEC用に指定 |
| 審査時間(入国) | 約5分 |
| 専用レーン位置(出国) | 「 APEC 」「DIPLOMATIC」表示があるレーンを使用 |
| 審査時間(出国) | 約2〜3分 |
| デジタルアライバルカード(MDAC) | MDAC登録必須(入国3日前から登録可能) |
まとめ
KLIA1は、マレーシアの主要空港としてABTC制度の運用が非常に安定しており、優先審査レーンを利用できる点が大きな特徴です。
審査官や空港スタッフの対応も丁寧で、入国から出国まで一貫してスムーズでした。
残念ながら、タイ・バンコクのスワンナプーム空港のように、優先保安検査場はありませんでした。
出張や商談で頻繁にマレーシアを訪れる方にとって、ABTCカードは非常に有効なツールであるということが再認識できました。
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