ワーキングホリデー(ワーホリ)から就労ビザへ変更は可能?帰国が必要な国・必要書類について専門家が解説

「ワーキングホリデーで日本に来たけれど、このまま日本で働き続けたい」
「ワーキングホリデーで働いている優秀な外国人を正社員として雇用したい」

そのようなご相談が年々増えています。

しかし、ワーキングホリデー(ワーホリ)から就労ビザへの切り替えには、国によっては「一度帰国が必要」という重要な注意点があるため、慎重な手続きが求められます。


この記事を書いた人

よしもと国際行政書士・社会保険労務士事務所 代表

行政書士・社会保険労務士

吉本 祐樹(Yuki Yoshimoto)


この記事では、ワーキングホリデーから就労ビザへの変更が可能かどうか、帰国が必要な国・必要書類、そして手続きの流れまで、ビザ申請を専門とする行政書士が分かりやすく解説します。

ワーキングホリデー(ワーホリ)とは?

ワーキングホリデーとは、日本と協定を結んだ国・地域の18歳〜30歳程度の若者に対し、最大1年間、日本で休暇を楽しみながら働くことも認める制度です。

ワーキングホリデーの協定国と発給枠

2025年7月現在、日本とワーキングホリデーに関する協定を結んでいる国・地域は以下のとおりです。

オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、ドイツ、イギリス、フランスなど30ヶ国

年間の発給枠は国によって異なります。

最新情報は外務省の公式ページをご確認ください。
👉 ワーキング・ホリデー制度|外務省

ワーキングホリデーの在留資格は、「特定活動(告示5号)」

ワーキングホリデーで入国した方は、「特定活動(5号)」の在留資格が与えられます。

在留資格を確認するには、①パスポートに貼付された査証(ビザ)シールや、➁在留カードを確認すれば「特定活動」と記載されています。

ワーキングホリデー(特定活動)から就労ビザへの変更は可能?

結論から言えば、ワーキングホリデー(特定活動)から就労ビザへの変更は、一部の国を除いて原則「一度帰国」が必要です。この違いは、ワーキングホリデー制度の協定内容や、各国との相互主義に基づいています。

日本に滞在したまま就労ビザへの変更ができる国

下記の5か国・地域の方は、ワーキングホリデーで日本国内に滞在したまま、特定活動ビザから対象となる就労ビザへ切り替える「在留資格変更許可申請」が可能です。

・オーストラリア

・カナダ

・ドイツ

・ニュージーランド

・韓国

注:帰国が必要になるケース

原則として帰国は不要ですが、 在留期間満了日までに変更申請を行っていない場合は、出国が必要になります。
※在留期間が満了しても日本に在留している場合は、不法残留になります

一度帰国が必要な国

上記5か国以外の国籍の方は、原則としてワーキングホリデーの期限が満了するまでに一度帰国する必要があります。

就労ビザを取得するためには、在留資格認定証明書交付申請を出入国在留管理庁に行い、その証明書が交付された後に、本国の日本大使館・領事館でビザを取得して再入国するという流れになります。

【ポイント】
ワーキングホリデー中に「在留資格認定証明書交付申請」を行うことは可能です。ワーキングホリデーの期限が満了するタイミングで一旦帰国し、証明書が交付されたら速やかに本国でビザ発給の手続きを進めましょう。

就労ビザへ切り替えるために確認すべき3つのポイント

ワーキングホリデーから就労ビザへスムーズに切り替えるためには、以下の3つのポイントを事前に確認することが非常に重要です。

① 出身国が「日本に滞在したままビザ変更できる国」に該当するか

先述のとおり、オーストラリア、カナダ、ドイツ、ニュージーランド、韓国が日本に滞在したまま就労ビザへの在留資格変更が可能です。

それ以外の国の方は、「在留資格認定証明書交付申請」を行い、一度帰国していただく必要があります。

「在留資格変更許可申請」ができるのか、「在留資格認定証明書交付申請」が必要なのか、まずはここを明確にしましょう。

② どのような業務に従事するのか

職務内容によって、取得すべき就労ビザの種類が変わります。

介護職 → 介護ビザ、特定技能ビザ

・翻訳・通訳・貿易事務 → 技術・人文知識・国際業務ビザ(通称:技人国)

・外国料理の調理師 → 技能ビザ

③ 各就労ビザの要件を満たすか

業務内容に合ったビザが確定しても、そのビザが定める取得要件を満たさなければ許可は下りません。

【就労ビザの主な取得要件(技術・人文知識・国際業務)】

・大学・専門学校での専攻内容と業務内容の関連性

・日本国内の企業と雇用契約が成立していること

・受け入れ企業の財務状況(赤字企業は審査が厳しくなる傾向あり)

・企業に外国人を雇う必要性や十分な業務量があること

・給与が同様の業務に従事する日本人と同等以上であること

就労ビザへの切替の流れ

国内での申請(対象国:オーストラリア、カナダ、ドイツ、ニュージーランド、韓国)

在留資格変更許可申請書等の書類を、地方出入国在留管理局へ提出
  ⇩
審査(3ヶ月程度)
  ⇩
許可されればそのまま滞在・就労可能

一度帰国する必要がある場合(その他の国企業が「在留資格認定証明書交付申請」を入管に提出

在留資格認定証明書交付申請書等の書類を、地方出入国在留管理局へ提出
 ※在留資格認定証明書交付申請書は日本滞在中に行うことができます
  ⇩
審査結果(3ヶ月程度)が出るまでにワーキングホリデーの期限が来る場合は、期限到来までに帰国する
  ⇩
在留資格認定証明書が交付
  ⇩
母国の在日本大使館でビザの発給を受ける
  ⇩
日本へ入国し、就労開始

就労ビザへの切替時の必要書類(一例)

必要書類(一例)オーストラリア、カナダ、ドイツ、ニュージーランド、韓国の方その他の国籍の方(一度帰国が必要)補足
申請書在留資格変更許可申請書(技術・人文知識・国際業務)在留資格認定証明書交付申請書(技術・人文知識・国際業務)※出入国在留管理庁のホームページより
写真(縦4cm×横3cm)6カ月以内に撮影されたもの
在留カードの写し
旅券(パスポート)の写し
履歴書
職務経歴書
卒業証明書
成績証明書
資格証明書(ある場合のみ)日本語検定合格証書や、業務に関する資格の合格証書等
雇用契約書
会社概要・会社パンフレットどのような事業を行っているのかが分かる資料
会社の履歴事項全部証明書発行日から3ヶ月以内のもの
直近の決算書
(貸借対照表・損益計算書)
赤字決算の場合は、直近3年程度の事業計画書を添付す~方がよい

ワーキングホリデー(特定活動)から就労ビザへの切替の審査期間

3ヶ月程度かかります。

ワーキングホリデー(特定活動)から就労ビザへの切替の申請費用

オーストラリア、カナダ、ドイツ、ニュージーランド、韓国の方

在留資格変更許可申請が許可された場合は、収入印紙代6,000円がかかります。また行政書士等に専門家に依頼された場合、さらに業務委託費用がかかります。

その他の国籍の方(一度帰国が必要)

書類を収集する費用や郵送料などを除けば基本的に費用はかかりません。行政書士の専門家に依頼された場合は、業務委託費用がかかります。

ワーホリから就労ビザへ:切替のベストタイミングと注意点

結論:申請手続きは、在留期限の 3か月前 には申請準備に着手するのが安心です。

ビザの審査は通常2〜3か月程度かかります。準備が遅れると、ワーホリ満了後に就労できない空白期間が発生し、本人だけでなく受入企業の業務計画にも影響します。

特例期間(最大2か月)に頼らず、余裕を持って前倒しで進めましょう。

実務チェックリスト

就労ビザ取得の要件チェック即開始(在留期間満了3か月前スタートが理想)

・提出書類一覧・申請スケジュールの作成目安 1週間

書類収集開始:目安 2〜3週間

審査:目安 2〜3か月(1~3月の繁忙期は長期化するリスクあり)

②の一時帰国する場合

日本在留中に在留資格認定証明書(COE)交付申請→日本在留中に許可→在留期間満了前に一時帰国→査証取得→再入国が理想のプランで、ブランクを最小化できます。

ビザ変更申請中に在留期限が到来した場合の対処法:「特例期間」(最大2か月)

ワーホリ(特定活動)から在留資格変更許可申請を行い、在留期間までに審査結果がでないこともありえます。

そのような場合でも、「特例期間」という制度により最長2か月間は日本に在留が可能です。

特定活動(ワーホリ)の在留期限までにビザ申請書類を提出して受理されていれば、審査が期限内に終わらなくても、審査結果が出る時点、または「在留期限から2か月を経過する日」までのいずれか早い時点まで、適法に日本に在留できます。

特例期間中にできる活動範囲

特例期間中は、従前のワーキングホリデーの在留資格の範囲で活動できます。変更後の就労ビザで想定する業務は、許可が下りるまで就労不可です。

特例期間中にビザ申請の結果が出なかったら?

特例期間の2か月を超えると在留不可(オーバーステイ)になるため、結果が出ない場合は出国等の対応が必要です。不許可となった場合も同様に、直ちに在留資格のない状態となりますので出国準備が必要です。

特例期間中の海外渡航(一時出国)は可能?

ビザ申請中・特例期間中に一時出国すること自体は可能ですが、「在留期限から2か月を経過する日」までに再入国し、許可等を受ける必要があります。

実務のすすめ:審査は案件により変動しますが、一般に1〜2か月程度が標準処理期間と案内されています。在留期限から逆算して早めに申請し、特例期間に頼らないスケジュール設計が重要になります。

要点まとめ
・在留期限前に「変更申請が受理」されていれば、最長2か月の特例期間で適法在留が可能
従前の資格の範囲を超える就労は不可(新ビザの許可待ち)
2か月を超えると在留不可。申請中の出国は、2か月経過日前に再入国が条件

まとめ|ワーキングホリデーから就労ビザへの切替は事前準備が重要

ワーキングホリデーからの就労ビザへの切り替えは可能ですが、国ごとの制度の違いやビザの要件、そして多数の書類準備が必要になります。

特に「国内で申請できるか」、「どの在留資格が適切か」の判断は非常に重要です。

当事務所では、ワーキングホリデーからの就労ビザ変更や就労ビザ取得のサポートを数多く行っております。手続きに不安を感じる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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